プリティ・レディ
花芯に灯りがともったように見える。

お待たせしました。(ひ〇りんさん!)(笑)
大学生になって、親友が早々車の免許を取った。
彼女は運転がとても上手で、私は彼女と一緒にいろいろなところに出かけることができた。
彼女への信頼感がそうさせたのか、めったなことでは酔わなかったのだ。
憧れの先輩は、そのころ、中古のハコスカ(箱型スカイライン)を買って、舞いあがっていた。
同期生、後輩、・・・たくさんの人に自分の愛車を自慢したくてたまらなかったのだろう。
ある爽やかな日の午後、「遠山、ドライブ行こう。オケの時間まで帰ってくるから。」と、誘われた。
一瞬、不安がよぎった。
しかし、車酔いの恐怖と、憧れの先輩のそばに居られるのとを秤にかけたら
「先輩のそば」にぐらりと傾いてしまったのだ。
親友の車で遠出をするようになって、ちょっと自信がついたせいもあった。
秋田市郊外のその森林へは、
曲がりくねった坂道が延々と続いていた。
先輩は車の運転が楽しいのと、ハコスカが気に入ったのとで、急発進、急ブレーキ、カーブはわざとらしくきゅきゅきゅ~~~っと曲がってみせる。
最初はひきつった笑顔で答えていたが、そのうち、冷汗は出てくる。ものも言えなくなってくる。
「す・・・すみません・・・と・・・・とめてください・・・・」
異変に気づいた先輩が車を止めたが、時すでに遅し。
車から飛び降りて脇道でリバース・・・・・
ええ・・
この恋は成就しませんでしたよ。
(いや、車酔いのせいで成就しなかったのではないけどね。)
母には「あんたは新婚旅行にもきっといけないだろうね~。」と、言われた。
(あ。新婚旅行は行かなかった。当時、お互いに貧乏で!)
大学を卒業して、就職したらしたで、遠足の引率はある。部活の遠征はある。職員旅行はある。さすがに乗り物酔いして倒れている場合ではないと、どこへ行くにも必ず酔い止めを持つようになった。
とりあえず薬の力で、それまでのような失態はなくなったが、相変わらず乗り物は苦手だ。
一ケ月に一回の仙台行きでさえ、薬が手放せない。
ところが!!!!
最近、バレエの練習でピルエット、ピケターン、シェネ、ストゥニュー・・・・回るパがやたら多い。しかも連続で。
バレエを始めたころは回るパが苦手で、目が回って吐き気がしてちょっぴり手を抜きながらやっていたが、最近はなかなか手を抜くことができない立ち位置にいる。
今では4回のピケターンは目が回らない。
ストゥニュー三連続でもなんとかなる。
先日、違うバッグを手にして仙台に行こうとし、うっかり酔い止めを忘れた。
途中で買おうか迷ったが、えい!とそのまま新幹線に飛び乗った。
結果、何事もなく行って帰ってこれた。
長年の乗り物酔いが、まさかバレエで改善されるとは!!
身体のため、乗り物酔い克服のため(?)、やはりバレエはやめられないのだ。←そんなオチかい?(笑)
なんで今、思い出したくないであろう乗り物酔いの話なんか・・・??と思いながらも、続きを楽しみにしてました。
そーなのね、バレエなのね。フムフム納得(笑)